口腔ケアアカデミーは、生活者の健康維持・増進に寄与する口腔ケアの普及促進を図ることを目的に設立されました。
質の良い口腔ケアは健康の基本であり、障害を持つ人々を永続する苦悩から救い出すために不可欠である『セルフイメージ』及び『社会的イメージの改善』に貢献すると考えられています。今日まで口腔ケアの重要性は様々なシーンで訴えられてきましたが、現実の現場では関わる医療従事者が足りないのが現状です。また、既に何かしら疾患を抱えて治療を必要とする高齢者や特殊なニーズのある患者さんを対象にした従来からの歯科医師中心の医療ではどうしても治療に追われ、実際にチャンスはあるのに患者さんの口腔ケアが出来ないのも現状です。そのことによる大きな問題点は、口腔ケアを受けられない患者さんが増えてしまうことです。
口腔ケアアカデミーでは、歯科を専門としない人でも口腔ケアに関心を持っていただき、日々のホームケアの中で歯磨き指導を出来るシステムを作ります。また口腔清掃の出来る人を増やします。
講演や実習を続けることにより医療従事者や介護・介助に携わる方々が「口腔ケア」を切り口に活動の場が広がり、ひいてはホームケアの重要性を波及させることを事業の目的としています。
平成１８年４月より、介護保険制度が改定されます。施設では介護予防の様々な活動が「新・予防給付」としての対象になり、要支援1・2の利用者に「転倒予防」「低栄養予防」と並び「口腔機能の向上」のプログラムを取り入れることが可能になる予定です。
専門的な機能訓練や口腔清掃については、歯科衛生士や言語聴覚士が行いますが、日常的な口腔清掃や口腔体操は介護スタッフが担う必要があります。口腔機能の向上には、簡単なケアでも継続的に行うことが必要で、しかも、一定期間後にそのケアの効果が評価されることになるためです。
当アカデミーは、大阪での開講を皮切りに全国で展開していく予定です。 「口腔機能の向上」とは何なのか、実際に何をすればいいのかを学び、現在のお仕事に生かしていただければ幸いです。
口腔ケアアカデミー理事長 大木香一郎
理事・校長 川上真理子
